幸いの根を培いましょう。私たちの明日のために。幸いの花の咲くのは遅いかもしれない。けれども、幸いになりたい希いと、幸いとは何であるかを知ろうとする思いと,分かりかけて来たことを実行する正直さをもって、われわれの持っている幸いの根を培いましょう。毎日毎日やめないで。(中略) よく培われる根が、枝や葉を出さずにしまうことはない。(中略)その花を気にしないで、強くその根を突きくだき得るものは幸いである。
羽仁もと子著作集 思想しつつ生活しつつ(下)より「幸いの根」